第二段階 キスという行為

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バッグから手帳とペンを取り出す貴子。 「明日、電話を入れてくれ。時間はその時に」 ―――本当は、スケジュールなんか把握できていた。なんとか、この女に会わないで済む方法はないかな。 「わかりました。では、明日朝一に電話を入れさせていただきます」 ―――朝一で? 全く朝からこいつの声を聞かされるのか? 厄日だな。 首を回す白井。 「では、失礼」 白井は、いそいで逃げるように貴子の傍を離れた。 ―――あんなやっかいな女とは、近づかない方が俺の身のためだな。 行きかけた白井の目の前に、バッと突然現れる貴子。 「な、なんだ?」 「あの、仕事の話ならっておっしゃいましたよね?」 「ああ、それがどうかしたのか」 苛立つ白井。     
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