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翌日、尾田が会社へ行くと頭を抱えた貴子が既に出社してきていた。
「うっす」
「あ、尾田。昨日はゴメン」
両手を合わせる貴子。
「まあな。毎度のことだろ? 気にすんなって」
尾田は、貴子の頭をくしゃくしゃっとする。
「あのさ、尾田。私って昨日尾田と飲んだんだっけ?」
「へ?」
「尾田が送ってくれたのは、わかるの。でもねー、その前がねー」
呆れたように貴子を見る尾田。
「お前、それマジで言ってる?」
「うん。違うの?」
焦りまくる貴子。尾田は頭を抱えた。
「はー、お前って女は。いいか。良く聞けよ」
尾田は、貴子に近づくと小さな声で
「お前は、昨日、白井部長と飲んでたんだ。しかも、お前から誘ったんだと」
と耳打ちした。
「嘘でしょーーー」
自分の声が二日酔いの頭に響いたらしく貴子は、両手で頭を抱えた。
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