ハルへの気持ち

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ハルへの気持ち

子供の頃からずっと一緒だったハル。俺の隣にいるのが当たり前だった。 俺は鈍感な男だから、長い間ハルの気持ちに気付かなかった。そんなハルの気持ちに気付いたのは俺に彼女が出来たとき。 「良かったね!彼女を大事にしなきゃダメだよ!」なんて喜んでいるようだったけど、何年一緒にいると思ってるんだよ。今にも泣きそうだったじゃないか。 でもハルとの関係を壊したくなくて、俺は気付かないフリをした。 ある日ハルは明らかに殴られたであろう顔で学校へ来た。父親に殴られたこと以外は何も言わなかった。色白で小顔で、あんなに優しく笑うハルの顔が別人のようになって、怒りと悲しみでいっぱいになった。 その日以降ハルは親と折り合いが悪くなり、もう家に来ない方がいいと言っていた。 ハルの気持ちに気付いてからは、ハルのことが頭から離れなかった。そして両親と上手くいっていないことがずっと心配だった。
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