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「じゃあ、今度最上階遊びに行かせてよね!」
「うん」
朱莉の部屋がある、10階でエレベーターのドアが開くとヒラヒラと手を振って出ていく。
「どんな部屋なんだろう」
郵便受けを見ると、30階だけ1部屋しかなかった。
他の階は何部屋か郵便受けがあった気がしたのに。
「まさかワンフロア……なわけないか」
最上階ってだけでもおかしいことなのに、ワンフロアなんてあるはずがない。
だいたい独りでワンフロアなんて、どこかのお嬢様じゃないんだから。
「でも、やっぱり眺めいいなぁー」
どんどんと上に上がっていくエレベーター。
外を見ればどんどんと街並みは小さくなっていき、どんどんと空に近くなっていく。
──チーンッ
どこにでもあるような音を鳴らして、目的の階にエレベーターたどり着く。
「えっと……?」
エレベーターを降りるとドアがない。
「あれ?」
さっき、朱莉の階で止まったときはたしかエレベーターの前にのなん部屋かあったのに。
ここには、壁しかない。
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