恋焦がれて

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「……っ、」 体を支えていた腕をゆっくり曲げた。上体を畳に着け、自由になった手を、畳と体の間にもぐり込ませる。 その手の行き先は、男の印ではなく、胸だ。 ――柔らかい そう言って智典が揉んだ肉を、同じように揉む。 「ん……んん……ぁっ、」 だんだん揉むだけでは足りなくなり、智典が触れなかった突起を、指先で責め始める。 シャツ越しに擦ってつまむと、直腸のうねりが大きくなった。ぐねぐねと三本の指をねぶりながら、もっといっぱいに埋めてくれる存在を欲しがって熱く湿っていく。 「んっっ、あっ、とも……のりっ」 表紙の上部に額を付けて、智典の顔をじっと見つめる。あまりに近すぎて視界がぼやけるが、このくらいがちょうどいい。 尻だけを上げた格好で畳にうずくまり、自分の手で胸を揉み、尻の穴を犯している――こんな恥態、写真であっても智典に見られたくない。
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