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ハァッ、ハァッ……、発情期の雌猫みたいに息を荒くして、自分の教え子に犯されるシミュレーションをする指導者なんて、俺くらいのものだろう。
「とものりっ、とものりぃ……っ、んあ、ぁ、」
馬鹿げたことだ。抱かれたら捨てられるのに。
わかっている。
わかっているけれど、どうしようもない。
好きで好きでたまらない。
あいつに抱きしめられたい。
あの熱い眼差しで見つめられながら奥の奥まで愛されたい。
抱かれたい。
もう、限界だ。
早く世界チャンピオンになってくれ。
じゃないと、もう、待てない……。
だけど、抱かれたら、終わってしまう。
お前と見る夢も、終わってしまう。
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