心のガード

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「俺もそう思います。なのでStormRatに再試合を申請しておきました」 「えっ!?」 思わず、ドリンクボトルを落としそうになった。 「父さんに頼んで、竜門さんに渡りをつけてもらったんです。試合自体はすでに了承をもらっています。数日のうちに竜門さんから貫一さんに連絡があると思いますので、日にちと場所の交渉をお願いします」 おいおい……楠木さん、ほぼマネージャーじゃないか。ライセンスないのにいいのか? まぁでも楠木さんと竜門さんのやり取りはあくまで友人間のものとして、最終的な交渉はライセンスを持っている俺がやればセーフなんだろうか?  グダグダ考えたが、申請したのが俺だったなら受けてもらえたかわからないので、ありがたい。 でも立場的には情けない。 「……わかった。……だけど、そういう話はまず俺に相談しろよ。俺、一応ジムオーナーでマネージャーだし、お前のトレーナーなんだから」 ついむくれると、智典は困ったように眉を下げた。 「すみません。これからはまず貫一さんに相談しますから、怒らないでください」 「怒ってないけど」
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