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「貫一さん、俺にも甘えてください」
「は? 何言ってんだ?」
「俺にもベタベタに甘えてください」
「アホなこと言ってないで練習しろよ」
耳を引っ張ると、智典は不満そうに口を尖らせて、いきなり腕を突き出してきた。
ナックルを、ゆーっくり、ポスッと俺の心臓部分に当てて、
「ハートブレイクショット」
「……っ!」
ボワワワッ! と全身に勢いよく血が走った。耳朶まで赤くなったのが自分でわかる。
この野郎……っ!
腰が砕けそうになったが、なんとか耐えた。
智典をキッと睨み、ぺチッ、とほっぺたを叩いて反撃する。
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