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胸の奥。
鳩尾から出る、肺が痛くなるような咳。
「何?死ぬの?」
出逢った頃と変わらない君の笑顔。
―――うん、まぁ、多分。
なんて。
腹の底では思っても言えるはず無い。
いつもの通り、君を抱いた。
小さくて細くて今にも折れそうな骨組み。
「あはははは。痛い~また催してんのかよ」
冗談みたいに笑って。
じゃれ合うみたいに体を重ねて。
――ねぇ、俺ら。付き合って何年たつかなんて、覚えてる?
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