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詩
残月
広い草原を抱く山脈の端に
ひとつ
昼間に残る月が照らされていた
太陽の光にそれは薄く
青空に溶けてしまいそうなほどにかすかであったが
それは
月であるが故の存在感を放って
あたりに様々な、なげかけをはじめていた
残り月は
残月は銀の木を呼ぶ
そういった言い伝えがそのまま残る草原
一大都市はいま
農業を基盤とした田園都市に成長していた
いまだ地球という星の影響を受けて
その力の拮抗にあえぐこの土地で
ふたたび何かが起こり
そして、それはすべての始まりを終結に導こうとしていた
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