あらすじ

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葵日向は弟のために毎日家とアルバイトの往復生活をしていた。本当なら大学に行きたかったのだが両親が離婚し、父が蒸発したため、日向は大学にはいかず、生活のために働くことを選んだ。 そんなある6月の暑い日のこと、高校時代の友人を見かけた。楽しそうな姿を見て、この場を離れたくなった日向は近くの『神隠し』があるという噂の図書館に入る。そこで見つけた本によって女王のお茶会に参加することになった。このお茶会で女王に『望みを叶えてやる』と言われるが、この望みには『対価』が必要だったのだ。だが、日向は望みを言わず、帰ることを選んだ。だが、ここで予想外のことが起こり、日向は家に帰ることができず、名前だけ奪われ、見知らぬ土地に飛ばされた。 飛ばされた場所は明治時代を思わせる建物ばかり。 そのおかげで日向は今いる場所は違う世界だと気づいた。 そして、ある者に「図書館を目指せ」と言われ、日向は図書館に行く。しかし、この世界の図書館は立ち入り禁止区域になっており、入ったものは女王の配下である白の軍服を着た『(エンジュ)』に襲われる。それを助けてくれたのは『ほたる』と名乗る男だった。 この男も女王に名前を取られた仲間だった。しかし、違うところは憑き物がついているか、いないか。 この世界の名前無しは『ナナキ』と呼ばれ、憑き物がついていないと意思をなくした化け物になる。しかし、憑き物がついているとその憑き物の力を借りて化け物にならない。それどころかその力を自分に使うことができる。 だけど日向には憑き物がついていなかった。 日向は化け物になるのが先か名前を取り戻すのが先か……。そして、夢の中で出会ううさぎの耳を生やしたハット帽子の男は誰か……。 日向の新たな生活がこの世界で始まった。 女王、女王の配下『槐』vsナナキ 今、戦いの幕がおりる。
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