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合わせたがー!!」 花丸は、強靭な身体能力で、体をバネのようにしならせて、思いっきり頭を振り落とした。 花丸「気持ちや、気持ち!! サッカーはハートでプレーするったい! にがアジアの大砲ね! おいは、世界の大砲たーい!!」 『パッサッ』 誰よりも頭一つ打点が高いところから、振りおとされたボールが、ネットに勢いよく突き刺さる。 「うぅぉぉおおぉぉぉぉぁ!!」 花丸は、ヘディングゴールを決めて、拳を高々と上げる。 見国イレブンみんなが、花丸の下に集まる。 実況「ゴール、ゴルゴルゴルゴル、ゴール!! 見国の先制ゴール! 見国高校には、とんでもない秘密兵器が隠されていました! これで試合が決まったー!」 試合は、このまま、見国がリードを保って、勝利する。 1988年大会の、全国高校サッカー選手権は、大嶺監督が率いる、見国高校が初優勝した。 この大会のMVPには、ディフェンス
リーダーの、牧島将が選ばれた。 しかし決勝戦の、影のMVPは、間違いなく、秘密兵器・ラストピース・天才・世界の大砲こと、花丸剣山だった。 見国高校の激動の初優勝の年が終わり、その三年後、選手権の歴代でも、一位のスーパースターになる、あの三浜淳宏と、長井秀樹の弟の、長井篤志が、見国高校に入学する。 そして、元祖ゴールデンコンビを組んで、3年間で、優勝回数が二回という、三浜淳宏によって、見国高校の第一次黄金時代が到来するのは、あまりにも有名な話である。 選手権が終わり、花丸には、サッカー界からスカウトが来なかった。 彼の高さは魅力的だが、あまりのスタミナのなさが、ネックになった。 そして2年間のブランクは、技術を非常に大事にする日本人には、不足に見えた。 それと、協調性。 周りに合わせる能力がないと、判断された。 しかし、注目されることに快感を覚えた彼は、大嶺監督
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