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しかしなかなか、点が取れない。 中盤の、長井秀樹がチャンスを作るのだが、それをフォワードが決められない。 サイドから高いクロスが上がっても、フォワードに身長がないから、島商のディフェンダーに弾き飛ばされる。 そのまま、タイムアップの時間が迫り、見国応援団は、ハラハラの心境。 もうロスタイムに時間に入った。 このままでは、不確実なPK戦に突入しようとしていた時に、ついにこの男が立ち上がった。 花丸「何ばしよっとや、FW陣! そうじゃなか、タイミングよくボールば、最高到達点に合わせるったい! もっとボールば、はよう動かして、サイドからクロスば上っとさ!このままじゃ、全国に行っても、優勝なんて夢物語りたい! 気張れさ! 男やろが!!」 みんなの気持ちが一つになった時。
試合終了前のラストプレーで、見国高校が、コーナーキックを取った。
ディフェンス陣も、相手ゴールに詰め寄る。 実況「さぁ、これがラストプレーです! 見国の長井秀樹がボールを蹴ったー、そのボールは島商ゴールに襲いかかるー、誰かが頭に合わせたー、あっ、入ったー!! 見国高校が先制!! そのまま、試合終了のホイッスルが鳴り響くー! 今年の長崎県の代表も、見国高校に決定ー!!」 花丸「うぅおおぉぉぉぉお!!」 見国高校の応援スタンドは、歓喜に沸き返る。 その中の誰よりも、花丸は歓喜の雄叫びを上げていた。 最後にゴールを決めたのは、牧島将だった。 将は、もみくちゃにされる。 将は、応援席の、花丸に向かって、ピースサインを送る。 牧島将(次はお前の番だ!)
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