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お巡りさん
それは俺がまだ20代半ばで、今の会社に入ったばかりの頃だった。
朝、普通に起きだし、一度は会社に向かおうと家を出たは良いものの、どうしても気分が優れず、会社を休む事にした日だった。
会社に休みの連絡を入れ、作業服のまま、近くの河川敷の公園に車を走らせ、駐車場で一眠りをし始める。
家に帰れば良かったのだろうが、俺は実家暮らしの為、家には親が居て…会社を休んで帰ったら、親が五月蝿く気が休まらないと判断したのだった。
それが思わぬ災害?…を呼ぶ。
駐車場で3時間程寝たろうか…【コンコン】と、車の窓をノックする音に起こされる。
眠い目を無理矢理開けて確認すると、外には2人の警察官が立っていた。
仕方なく窓を開け、警察官の呼び掛けに応える。
「…何?」
「ちょっと良いかな?」
あからさまに不機嫌に応えたのだが、2人組の警察官の1人…年配の方が平気で話し掛けてきた。
「…だから何?」
「どうしたの?こんな所で?」
「どうしたって…体調悪かったから、会社休んで寝てたんですよ。」
「ふ~ん…」
警察官は返事をしながら、ジロジロと俺を観察するように眺めてくる。
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