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私は僅かばかりでも食べ物を求め、物々交換ができそうな物を持ち隣村、と言っても私の村は山の中。山を下り麓の村に向かいました。 息子は連れて行けるような体力はもうございませんでした。 息子に明日には戻ると言い聞かせ、私は隣村にて食料を手に入れたのでございます。 私もだいぶ体力が無くなっておりましたので、隣村に着いたのが夕方でございました。そちらの村長のご好意で一晩泊めていただき、明け方息子の元へと戻りました。 山に入った辺りで雨が降ってまいりました。雨足はどんどん強くなっていきます。これで日照りも解消されたと嬉しく思い、気持ちを奮い立たせなんとか村まで戻ってまいりました。 家に行くと寝ていたはずの息子がおりません。かなり弱ってはおりましたが、全く動けないという訳ではありませんでしたので、この雨の恵みを受けようと外に出たのだと思いました。
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