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「キャアッ!!
やめて下さいまし。拓馬。
女性には、優しくするものですわ」
慌てて金本君にギュッと
しがみつく茉莉華ちゃん。
「お前に優しくする義理はない。
振り落とされたくないなら大人しく
俺の言うことを聞け」
「まぁ、誰が拓馬なんかに……ってキャアッ!!
だから振り回さないでってば。
だ、大体おぶるぐらいならタクシーを呼んだら
いいだけの話ではありませんの?」
必死にしがみつきながら言う茉莉華ちゃん。
「お前なぁ……高校生の小遣いを舐めるな!?
そんな金あるわけがないだろーが」
もう前の方でギャーギャーと
言い合いをしている2人だった。
私は、睦月君におぶられながら
2人のやり取りを聞いていた。
どう見てもカップルが
イチャついているようにしか見えない。
喧嘩するほど仲がいいって
この2人の事を言うのだろう。
「あの2人早くくっつくといいですね」
睦月君に言うと
「そうだね」
そう言いながらコクりと頷いてくれた。
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