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本当に仲がいいな。
「あの……金本君は、ご存知だったのですか?
睦月君の気持ちとか」
彼の事は、何でもお見通しの金本君だ。
もしかして気づいていたのだろうか?
「当たり前じゃん。
コイツが女に執着するのは、
涼花おばさん以来だし。
よく咲良ちゃん、咲良ちゃんってうるさかったし
俺だけではなく佐藤達も知っているぞ」
金本君は、さらにニヤリと笑っていた。
そ、そうなんだ……!?
じゃあ、私だけ気づかずに空振っていたんだ。
何だか恥ずかしくなってくる。
チラッと茉莉華ちゃんを見る。
ずっと黙って聞いていた
彼女は、どう思ったのだろう?
するとガタッと立ち上がる茉莉華ちゃん。
「茉莉華……?」
金本君が呼ぶと茉莉華ちゃんは、
ニコッと微笑んだ。
「そういえば急用を思い出しましたわ。
お父様の言い付けですので早く帰らないと
それでは、皆さま。ごきげんよう」
何も聞いてなかったかのように出て行く。
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