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「ピラミッドの中には王家のお墓があって、てっぺんには祭壇があるの。祭壇では神様とやり取りをするんです。少しでも天に近いところの方が、神様が降りてきやすいでしょう」
かつては教師をしていたというザイダは、私たちの質問には何でも答えてくれた。お妃候補はどうして三人もいるのかと尋ねたこともある。私たちは同じ王子様と結婚するのか、と。
私の素朴な質問に、ザイダは微笑んで答えた。
「王様はたくさんのお子様をお持ちですから、お妃が必要な王子がたくさんいらっしゃるんですよ」
「大体、一年か二年に一度、婚礼の儀式をしているのよね」
アロンゾが口を挟んだ。アロンゾが楽園に来たときは二人の少女がいて、彼女たちはもう楽園を出て王子の妃になったのだという。
「じゃあ次はアロンゾの番?」
「ええ。来年か再来年になるでしょうね」
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