第二話 【妬んで、恨んで】

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▽▼▽ 「………あれ……………もう………夜か」 気が付けば、辺りはすっかり暗くなっていて、 「………早く、帰らなきゃ」 そんな事を口に出していた。 「……なんてね」 あーあ、ホント何言ってるんだろう。 僕が早く帰った所で、誰も喜びやしないのに。 ホントにこんな出来損ない、誰が喜ぶというんだろうね。 「……はは、」 …自分で言っといて傷付くなんて、変だね。 ああ、家に帰りたくないなぁ…。 そうだ、家出してみようか。 どうせ、僕の事なんて誰も心配しないさ。 そう、誰も。 《このまま消えていなくなれたのなら》 《柄にも無く、そんな事を思ったこの日》
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