第1話 死んだ奴は異世界に行いくのがお決まり

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「なんで俺いきてんの?」 俺は死んだ 死因は頭を銃で射抜かれた事による出血死 あの人ごみのスクランブル交差点で俺は死んだ なんで俺は殺されたんだろう そう思いながら俺は死んだはずだった 「というかここどこだ!?」 「見たことないぞここ!」 「ようやくお目覚めですか、山上慎二さん」 俺の目の前にスーッと女の子が現れた 白いワンピース、透き通った肌、クリーム色のウェーブのかかった髪、黄緑の瞳そして翼が生えていた 「こんにちは、私の名前はユエ」 「あなたをサポートする天使です」 「えっと待ってくれ状況が飲み込めない」 「……ですよね、じゃあ説明しますね」 山上慎二、あなたはプロのスナイパーに殺されました 理由はあなたの後ろにいた、とある国の王子を殺すためです ですがあなたがたまたまカバンを落としそこからエロ本がこぼれ落ちました 心の優しい王子はそれを拾ってしまいました 拾う前にスナイパーは弾丸を打っていて、王子は見事避けましたが避けた弾丸は止まらずあなたに当たってしまいました。 「これがあなたの死んだ理由です」 「今頃あなたの家族はその国の王子から謝礼金をもらっているでしょう」 「なんだよその理由! ふざけてんのか!」 「可哀想な死に方をした人間は転生して幸せにするのが私達天使の仕事なんです」 ……なるほどよくある異世界転生ってやつか でもこういうのって平凡な男子高校生やニート引きこもりがなるはずなんだろ? なぜ俺が…… 「あなたを選んだ理由は不幸そうだからです」 「私たち天使はより不幸そうなやつを幸せにしたら出世できるんです!」 「だから私はあなたを幸せにして神まで出世してこの世界を変えてやるのです!」 ……この天使、なんて恐ろしいんだ 「……と思っていましたが」 「が?」 「今のあなたの姿を見てください」 言われるがまま俺は自分の体を見てみた 「……うそっ!? 俺骨!?」 俺の手は白骨化していた
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