WISH LIST

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 俺も入ってこようかな、とコタツに入っていた小谷野は立ち上がり、まだ少し濡れた崇史の頭をくしゃりと撫でて風呂場へ向かう。あと何回この部屋に来れば、一緒に入ろうと言えるだろうか。コタツに入り、小谷野のマグカップに残った飲みかけのお茶を飲み干す。太腿の内側を視線でなぞられた感触がまだ身体に残っている。シャワーでは洗い流せないそれを、再び感じたくて目を閉じる。  視線を感じるなんて単純な言葉では足らないほどに、太腿の内側に爪痕を残すようにゆっくりと線が引かれる。レンズ越しの視線に身体を弄られる、その快感にいつも溺れてしまう。簡単に征服されたくないから、何をされても何でもないふりをしたい。けれども肝心の行為に及ぶことはない。本当に触れて欲しい部分には触れてもらえず、触れさせてもくれない。こっちはもう心も身体もその気になっているというのに、ギリギリのところで翻すようにかわされてしまう。まだ子供だから、なんて理由に納得できないのは、本当にまだ子供だからだろうか。  崇史はコタツに半分潜り込むようにして、目を閉じたまま悶々とする。互いの身体に触れて、もっと気持ちの良いことをしたい。ただそれだけなのに。一人で弄ばれているような寂しさがある。いくなら、一緒に。     
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