不死の通信兵と次代の魔女

8/47
前へ
/47ページ
次へ
 口笛は下手くそすぎていつも鳴らないので、肩を掴むルーシーの手の甲に触れない距離を口づける。何か言いたげなルーシーをしっかり負ぶさり直し、俺は軍の訓練並の行軍速度で歩きだした。文句を言うルーシーが舌を噛み、怒り、そして本当の子供のように笑い出す。  魔女を背負い、俺はコーコント街道の側道を曲がり、数年ぶりに声を出して笑っていた。  
/47ページ

最初のコメントを投稿しよう!

42人が本棚に入れています
本棚に追加