マイスイートデビル

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*  今夜も足取りが怪しいな。肩を貸しながら、俺自身も今夜はすごい酔ってる。  まったく教師がこんなんでどうするよ? めったにこの辺りにいるとは思わないが、万が一生徒に見られたら、しめしがつかないって。 「ほら、鍵、どこ?」 「バッグの奥」  手探りで探ると、スマホが光ってるのが見えた。新着のメッセージが見えてしまう。亮介からだ。 ?どう? 作戦うまくいった?  ふぅ、なかよく連絡とってるみたいだな。今は海の向こうか。  亮介、すまん。俺、紗英にキスしちゃった。本人わかってないと思うから、悪いけどなしにしてくれ。心の中で謝る。  鍵を開けて、紗英をベッドまで運んでから水を汲んできた。 「優人。もっかい」  紗英が俺の首に腕を回してきて、キスをねだってくる。  え? え? だめだって。 「さっきはしてくれたのにぃ?」 「紗英、酔ってるだろ。わかってる? 俺はお前の彼氏の親友なんだよ?」 「優人は、それでいいの?」 「いいも何も、お前らがつき合うって言ってきたんじゃないか。俺のきもちなんて」 「俺のきもちなんて?」 「好き合ってるとこに、割り込めるわけないじゃないか」 「割り込みたいきもちはあるの?」 「三人でいるの楽しかったし、何より壊したくなかった」 「ちゃんと言って?」 「紗英がすきだったよ」 「過去形?」 「紗英がすきだ」  やったぁー。ひょっこり紗英が飛び上がって、スマホで電話をかけてる。  は? え? 「亮介、作戦、成功しました! 私のことすきって言わせたよ」  え、何それ、お前、あーーーーー。バラスなよ、友情壊れるじゃん。いや、男らしく謝らなきゃか。 「代わって」  一息置いて、俺は電話に出た。 「すまん、亮介。邪魔するつもりじゃなくて、でも気持ちを伝えてしまった」  電話の向こうで亮介が笑い転げてる。な、なに、時差? 「お前、まだ気づかないの? 俺と紗英がつき合ってるってとこから、嘘なんだけど」  え、どーゆーことだ。

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