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試合は進み、いよいよ第七試合の生徒達がグラウンド上へと集まり始める。
先ほどの視線を投げていた女性は・・・。
俺は、さっきジンを見つめていた女性を探すためにキョロキョロしていた。
「アルト君。この試合、特にミヤビさんには注目して見ているといい。
彼女の戦術は中々のもの。恐らく独自の戦闘スタイルを持っている。」
キョロキョロする俺にエバンが語りかける。
俺は、一度エバンに目をやると、既に目を輝かせながら、わくわくした様な表情でグラウンドを見つめるエバンがいた。
「へぇ、エバンがそこまで言うのなら、注意して観察してみるよ。」
俺は、エバンからグラウンドへと目を移す。
・・・そういえば、ミヤビさんってどの子?
同じクラスなのは知っているけど、顔を見たこと無いんだよな。
「おい、アルト!ほらミヤビ来たぜ!応援頼むよ!」
ジンに肩を叩かれ、指差す方に目を移す。
その先には、黒いストレートヘアが肩くらいまであり、肌は色白・・・、若干黄色か?
瞳は綺麗な黒色をしている女性がいた。容姿は端麗。
・・・。さっきジンに視線を投げていた子じゃないか。
むしろ、いままでミヤビの存在に気付かなかったのが不思議なくらいだ。
「いい女だろ?へへ。」
俺の肩に腕を乗せながら、自慢げに俺にジンは言ってきた。
「別に、そういう目で見ているわけじゃない。」
俺は、情報分析の為に観察しているだけだ。私利私欲なぞコレッぽっちも無い。
「あいつが、俺の相棒だ。相棒とは言ってもこの学校来てからの腐れ縁って
ヤツだけど。」
なるほど、ジンにはそういう感情に気付く能力が欠落しているのか。
「なら、せっかくの相棒が戦うんだ。ジンからエールでも送ってやりなよ。」
俺は若干悪戯な笑みを浮かべながら、ジンの背中を押す。
「いやいや、今は集中しなきゃだから、声はかけないんだよ。」
ジンは、目の前にいるミヤビに目を向ける。
だが、その目には信頼がにじみ出るほどのジン自信もミヤビの勝ちを見据えたような
眼差しだった。
『それでは、第七試合。開始いたします!始め!』
ービィイイイイイイイイイイイイイイイイーッ!ー
グラウンド上は一斉に賑やかになり始める。
無数の魔法が飛び交い始め、瞬く間に第七試合の幕が開けた。
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