弱者

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そして、それは成功した。これで、ママの精神はずっと『ぼく』の身体に封印されることになる。ママが反抗でもしてぼくから肉体を奪い返さない限り、この身体はずっとぼくのものだ。急に歳をとるのは嫌だが、死ぬよりマシだ。子どもたちや旦那、近所の人との付き合いをしっかりこなさなきゃいけないのはダルいけど。 第二の人生はしがらみの多いものだが、ちゃんと謳歌しようと思う。『親の都合』というくだらない理由で消え去った第一の人生の分まで。
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