1章 旅立ち

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ちなみにランクは4段階。 初級からはじまって、中級、上級、プロ級とある。 プロ級になれば、マスターで楽勝で人生を生きていける人だ。上級はギリギリ食いつないでいける人かな。 大会もあるけど、色んな町にある戦闘施設を回って、まずは中級にならなきゃなんない。 もちろん、施設も企業だからレポートを書く。レポートと戦闘と両方通過を5回達成しなきゃ中級にはなれない。 それでやっと大会に出場できる。ちなみに上級になるには施設を10回達成しなきゃならないし、プロ級は大会で5回ベスト3に入らないといけない。しかも、大会で3回敗戦すると上級に降格するというシビアな世界だ。 お兄ちゃんの夢はプロ級になって世界大会で優勝することだ。 とはいえ、あんないい加減な人がプロ級になれるのか、あたしには甚だ疑問なんだけど。 「起こしてくれた?」 「もちろん。ほら、レオも起きた」 レオを見ると、お母さんは納得した。 あたしは席について、用意された朝食を食べ始める。 「お兄ちゃんって、旅の前にセンターいくの?」 「そりゃ行くでしょ。常識を考えなさい」 「常識ねぇ……」 あまり腑に落ちなかった。
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