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私の言葉の意図が分かったのだろう、動揺はやがて、憤りを見せる。
「何言ってんだはこっちの台詞だ。メイアを裏切れというのか?僕が君に言った言葉は、操られて言った言葉じゃない。本心なんだ」
分かってる。痛いほど、真剣に私を愛してくれたこと、私もルイスを愛していること、でも、私たちの生きる世界は違うんだ。
「分かってるよ、ルイス」
そんな私たちに、水を差すように部隊は逃げ道を塞ぎ、追い詰めてきた。
「そこまでだ、メイア。ルイスに何をした?」
仲間たちは、ルイスが裏切ったことを知らない。ルイスは真剣な眼差しで、剣を部隊に向ける。
それをみて、隊員たちはどよめき始めた。ルイスは私を後ろに隠すように守ってくれる。
「ルイスは操られてる。やむ終えない、むかえー!」
隊員たちがこちらに剣を向けて走ってくる、もうこれ以上は無理だ。
私はルイスの剣をもつ右手を掴んだ。
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