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私の特技のタネは、瞳があった者に催眠術をかけれることだ。生きていくために、取得した私は、このおかげで、名前以外は知られずに生きてこれていた。
「美しい、あなたは?」
「私は、メイア」
店主は私に夢中になる。しかし、それに水を差すように人影が現れた。
「メイア?」
その人影に、私が振り向くとそこには警官の制服を着た男が立っていた。私は、店主の手を振り払い、必死で走った。
「待て」
警官はすぐに私に追いつける距離まで近づいてくる。しかし、それを抑止してくれたのは、先程助けた少年だった。
少年の手にはナイフが持っていて、警官を切りつけた。
「ぐぁ…」
「お姉ちゃん、逃げて」
足を切りつけられた警察はその場に倒れ込み、少年はトドメを刺そうとしていた。
「やめなさい、あなたはこれ以上罪を増やすことない。いきなさい」
私は慌てて、少年の手を取ると、少年もしょげた顔をしたが、理解してくれたらしく、頷きまた走り去って行った。
私はその、警察官に近づくと、スカーフをとり怪我した足にそれを巻いた。
「何故?僕を助ける?君を追ってきたのに」
「だから?私は人の命を奪うことは好きじゃないの。あなたたちと違ってね」
この人は、私の命を狙っている。わかっているけれど、放っては置けなかった。
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