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しかし、私は罪人。
幸せな想いは一瞬で引き裂かれたんだ。
「メイア、ここにいては危険だ。たぶん、そろそろ仲間がくるだろう。その前に隣の街へ逃げよう、君が逃げたら、僕も後を追う。そしたら、何も隔たることなく一緒に暮らせるだろ?」
ルイスは真剣な眼差しで話していた。
今日の昼過ぎに、二人で歩いていた時、ルイスの仲間がこの付近を歩いているのを目撃したからだろう。
街中調べ尽くしたのなら、あとはこの付近しか探す場所はないとみたのだろう。
危険なのはいつだって、私には変わらない。でも、ルイスの側にずっと居たい気持ちが日に日に強くなっている。
「そんな簡単に部隊抜けれるの?」
「嘘の噂を流すよ。メイアはもうここには居ないってね。そしたら。この部隊はこの街でしか通用しないから、用済みってことさ」
ルイスの安易な考えに、私は納得は出来ていないが、これ以上の案も思い浮かばない。
「安易だけど、やってみようか」
「うん、二人のために」
そう誓い合った。
けれど、思った以上に部隊は私たちのすぐそばまで来ていることを、二人とも知らなかったんだ。
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