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「どうして、皆メイアの顔を知っているんだ?」
必死で私を連れて走るルイス。
私が思い浮かぶのは、あの少年を助けた時、店主に名乗って、催眠をかける前にルイスに追われてしまった事だった。
いろいろな店であの部隊はビラを配っていたに違いない。それで、似ている絵を描かせたか何かだろう。私の初めてのミスが、まさか、こんなことになるなんて思いもよらなかった。
「私のつめが甘かったんだよ。それだけのこと」
なんとしてでも、ルイスは無事でいて欲しい。あいつらが、ルイスは操られていると言った。
それなら、悪いのは全部私ってことで、ルイスを私は助けることが出来る。
「メイア、ここからは境界線は遠くなってしまった。僕が部隊と戦う。その間に逃げるんだ、君を追うものは僕が許さない」
「何言ってんだい?あんたは仲間を裏切ってはいけない。生きて行くために、あいつらはあんたが操られていると思っているんだ。いまなら間に合うんだよ」
私は懇願するように、ルイスの瞳をみると、ルイスは動揺したように見つめ返す。
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