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二体は勢い余って床で転がる。
ゼロが体勢を立て直した時、
カインはすでに目の前に立っていた。
防御姿勢を取る間もなくカインの拳を喰らう。
ゼロは仰向けのまま飛び、床をえぐる。
そのあまりの衝撃に
一瞬、機能が止まりかけた。
なんとか機能を取り戻すと
ゼロは再度、ジェット噴射の準備を始めた。
カインはこちらを向き
両腕を顔の高さに上げる。
ゼロの背中のジェットがうなった。
二体は暫し、にらみ合った。
そして、周りのコンクリートが
砕け散る程のスピードで飛び出した。
5メートル…3メートル…
ゼロは右手を顔の横に構える。
1メートル…!
ゼロの拳が
音速レベルのスピードで繰り出される。
しかし、カインは左足を下げながら
身体を反転させる事でコレを避けてしまった。
その上、左手でゼロの右手をつかみ
右手で肩甲骨の開閉パーツをつかむ。
そして、カインの右足が
ゼロの両足を刈り上げた。
凄まじい音とともに
ゼロの身体が何枚ものコンクリートの床を貫く。
払い腰…
これが柔道というスポーツの技だと
分かった時、
ゼロの身体は地下に到達していた。
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