Chapter.1

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あまりの衝撃にゼロは暫く動けなくなくなる。 手を伸ばし、クレーターから出ようとしたが 自分の右手が無いことに気づく。 見ると カインの手に自分の右腕が握られていた。 検索…検索… 打開策ナシ。 カインは、腕の破片を投げ捨てると こちらへ飛び降りてくる。 もはや ゼロの勝てる可能性は無くなった。 カインはクレーターの側で着地すると その場でしゃがみ、こちらを覗き込んでいる。 ゼロは微動だにもしなかった。 攻撃する事はおろか 自らを守る事や逃避も出来そうにない。 これが死ぬという事なのだろう。 ――…怖えん…だよ… ――私が、ですか? ――…死ぬことが、だ… 「ゼロっ!」 部屋にドクターが飛び込んでくる。 カインはドクターの方を向いた。 『あなタを…殺スのモ…制作理由…。 それで…オレの…目的ハ…達成…サレる…』 そう言って拳を握り直す。 動けないゼロの前に ドクターを始末するつもりな様だ。 ドクターは青ざめた顔で後ずさるが、 カインは一歩一歩ゆっくりと近づく。 その時、ゼロの口が動いた。
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