Chapter.1

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『“ソーラー・チャージ”を使用します』 ゼロは右手を空に向ける。 すると、手の平が光り始め 太陽光を集め始めた。 戦車は、少しでも砲弾の命中率を上げようと コチラへ向かってくる。 ゼロは直立不動で“チャージ”を続けた。   主砲がコチラへ向いた時、 ゼロの手の平に光り輝く球体が現れる。 太陽光のエネルギーを集めたものだ。 ゼロはそれを戦車へ投げつけ後ろを向く。 戦車は光の球に当たると ものすごい爆音を轟かせながら まるで紙切れのごとく、粉々に吹き飛んだ。 『任務完了。通信を終了しま…』 その瞬間、ゼロは後ろを振り返る。 生命反応があったのだ。 「う…うぅ…」 そのバンダナには見覚えがある。 一番最初に殴り飛ばした男にちがいなかった。 その身体は 壁から飛び出した金属の細い棒で貫かれている。 殴り飛ばした際に、刺さったのだろう。 死ぬのは時間の問題だ。
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