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「…どうなの?実際戦ってみたけど、あの子が勝てるとは思えないのだけど…」
女の子と少年をあの世界に送るとリザリーが心配したように聞いてきた。
「素手で戦うんだから負ける要素無くね?」
「そ、そんな…!まさか…!」
リザリーの心配が見当違いだという意味で返すと少年が膝を着いて狼狽えた様子を見せる。
「…危なかった…」
「お、どこまで本気出した?」
「私も、手加減したから全然」
安堵したように息を吐いた女の子の頭を撫でながら聞くと…
笑顔でサラッと少年を更に傷付けるようなエゲツない事を言う。
「ぐ…くっ…!こんな…こんなハズじゃあ…!!」
「流石の死神一族もこんだけ連戦が続けば人類の至宝であるこの子には勝てないか」
「戦ったのは初めてだけど…普段通りの動きじゃなかったかも、なんか焦ってるような…」
床に手を着いて悔しそうに呟く少年をフォローするように言うと女の子も賛同した。
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