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「いや、黙ってたってか…聞かれてねぇから言わなかっただけで…」
コレが幻の紅茶だなんて知らなかったし…と、この場を収めるために軽く嘘を吐く。
…本当は元上司に渡した時に知ったんだが…まあ長引きそうだからソレは言わなくていいか。
「…どうでもいいが、早く飲まないと冷めるぞ」
「…そ、そうね…」
「そうだね」
「うん」
エルーの冷静な一言にリザリー達も冷静になったのか俺に背を向けてテーブルの方へと向かう。
「おう、エルー…助かったわ、ありがとよ」
「いや、礼には及ばんさ…それにしてもまさかあの幻の紅茶をお茶会に出すとは思いも寄らなかったぞ」
「まあソレは俺も…って、あ…紅茶運んでくれてありがとう」
「…あ、いえ…」
「そ、それでは失礼します…」
エルーに礼を言うと爽やかなイケメンスマイルで返され、話を続ける前にお姉さん達にお礼を言って仕事に戻す。
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