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声の主は、私の腹を見透かすように言ってくる。
その言葉が、どうにも私に苛立ちを覚えさせた。
「その口ぶり色々知ってるようで……どう言う事か説明してくれますか?」
私は語尾を強めてへ訪ねた。
「あっはは! 機嫌を損ねたのかい別に他意ないんだけど。おっと、話が本題から逸れてしまったね。キミは、まず知っておくべき事がある。それはね、キミはもう死んでるんだよ」
声の主は事も無げに言ってくる。
私が死んでる?
そう、確かにビルの屋上から飛び降りたけど……しかし……今も、こうして生きている。
私が自問自答していたら。
「混乱するのも仕方が無いか。簡単に説明するとね、キミが地面と激突する直前に、キミのカラダと魂魄を分離させたんだ。わかりやすく言うと魂ってやつだよ。実際は少し違うんだけど」
タマシイ? 本当か? 新手の詐欺じゃないのか、クソッ何なんだコレは!
頭を抱え唸っていると、
「その様子だと、まだ自分が死んだと言う実感ないんだね 。うーん、あまりやりたく無いけど荒療治が必要かな」
声の主がそう言うと、突然、頭の中に映像が飛び込んできた。
ん?……んっ?! なっ! くっ……ハァハァ
「お宅は! 何てもの見せるんです!」
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