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「僕もこんな事したく無いよ。でもね。キミが自分の死を認識しないと、次の話に進めないんだよ」
うぇぇ、気持ち悪るぅ。まさか、自分が死ぬ瞬間を見せらるとは……。
その映像は、高層ビルから飛び降り地上へと激しく叩きつけられて、頭が風船の様に弾け飛び、肉片を派手にぶちまけた自分の姿。
うぷっ……頭に映像がこびりついて離れない。
私は深呼吸すれば、声の主に言う。
「ふぅぅ……まぁ、概ねは信じるとしましょう。けど胡散臭ささが、まだ残ってます」
「……と言うと」
「一つは何故あんな映像を見せたのか。死を認識させるなら、あのまま魂魄を分離せず自殺させた方が手っ取り早いでしょ。もう一つは私に姿を見せず色々語り掛けてくるあなただ!」
私は声の主に語尾を強め言い放った!
「くっふふ、頭は回るみたいだ。しかし、キミって男は疑ってばかりだね。二ッヒヒ! あんな世界にいたんだから当然と言えば当然か」
こいつは、いったい何者だ?
「無駄話はなしです。さっさと説明して下さい」
私は、不快感をあらわにして口を開いた。
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