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「夏だ! 海だ! リア充だー!」
海辺に着くなり人の目も気にせず横田が叫んだ。
夏休み2日目、予定通りに5人で海にやってきた。早朝の集合時からみんなソワソワしていたのだが、駅に着きそこから最寄りの停留所でバスを降りてから広がる夏らしい賑わった浜辺の風景に、楽しみにしていた気持ちが爆発して叫ばずにはいられなかったのだろう。
隣に立った小野坂も初めての海を目の当たりにし、興奮のあまりオレの肩をパシパシと叩いてくる。
「アマネ! 海! 海だよ!」
「うん、分かった分かった」
目が本当に輝いている。初めて来た海は、小野坂の目にはどう映っているのだろうか。
「よーし、とりあえずキョウ兄のとこに行こう」
横田の案内で彼の従兄弟、キョウ兄こと恭也さんのところに向かうことになった。
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