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厨房の中はそこまで広くはなく、4人いると狭く感じるくらいの広さだった。勝手口からみて左側がカウンターと客席、対面側には持ち帰り用のカウンターがあった。
「みんな、よく来てくれたな! 俺はここの店長の横田恭也だ。ちっと年は離れてるが樹の従兄弟な」
恭也さんは自己紹介をするとオレたちの名札を確認する。
「瑞樹、隆平、圭汰、あとは周かな?」
「……あまね、です」
「おっと、それはすまねえ」
名前の漢字を見てよく間違われるのだが、あまり“シュウ”とは呼ばれたくなかった。後で名札に読み仮名を振っておこうと思った。
「まあ、かたっ苦しいのは好きじゃないから呼び捨てで呼ばせてもらうな。それにしても、樹もやるなあ。こんな顔のいい奴らを連れてきてくれるなんてな」
恭也さんがしみじみと言う。
「やっぱり俺らってカッコイイの?」
「少なくとも周りはそう思ってるみたいだけど……」
牧田と小野坂がそう話しているのが聞こえた。
「よし! 樹、隆平は俺と一緒に調理。圭汰、瑞樹はホール。周はレジとテイクアウトの対応な」
仕事を振り分けられ、簡単に仕事内容の説明と対応の仕方を教えられるとさっそく持ち場につくことになった。
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