俺を助けろ!

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俺を助けろ!

気がつくと、足元に俺が倒れていた。 頭は床に突っ伏し、右手は頭の上方へ、左手はだらしなく手のひらを上にして足の方へ伸びている。正座をしたまま前へ倒れたように膝は床についたまま、尻が上に突き出ている。突き出た勢いか、スウェットパンツが半分下がり、尻の割れ目が見えている。 「うわ。なんだよこの格好」 体勢を変えようと体をつかもうとするが触れる感じがない。まるで空気をつかもうとしているかのようだ。 あれ、これって幽体離脱か? 俺はここにいる。ヘンテコな格好で倒れている俺と全く同じ服装だ。上下グレーのスウェットを着て頭には洗顔用のヘアバンドを付けている。この黄色いヘアバンドは100円で買った安物だがゴムの締め付けがちょうど良く頭が冴えるので、勉強や真剣に映画を鑑賞する時などに付けている。 ま、それは良いとして、問題はこいつだ。 先ほどまで気づかなかったが、よく見ると倒れている俺の背中にうっすら赤い文字が浮き出ている。近くに寄って見てみると、カウントダウンをしているタイマーのようだ。見たときは1時間58分54秒から53秒に変わるところだった。 「なんだこりゃ」 背中のタイマーは音もなく時間を減らしていく。これは一体なんだろう。 死へのカウントダウンか? まだ夢半ばの大学生なのに、人生これからなのに…?
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