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死にたがり終了のお知らせ
硬派×死にたがり
7月。
高校2年生になって3ヶ月。
1年生のころと同じクラスになれなかった奴もいればそのまま一緒の奴もいて、最初は一緒じゃないことに嘆いたやつもそのクラスで新しいコミュニティを作り上げているころである。
すれ違っても挨拶もしない奴も出てきたし、同じだったクラスの奴も前と同じようにつるむやつもいれば、違うグループに馴染むやつもいる。
俺も俺でそれなりに馴染んだと思う。
それなりに俺の人生は、順調だ。
特にこれといった特技もないけれど、不幸だなんて嘆くほどのことも特にない。
別に虐められいるだとか、ハブられているだとか、虐待受けている訳でもない。
十人に聞いても俺の人生は平凡に順風満帆だ、と答えるだろう。
普通の家で仲のいい友達だっているし、モテない訳でもない。顔も目立つものではなくとも不細工でもないだろう。
…それなのに、どうしてこう心に穴がぽっかりとあいているように感じるのだろうか。
どうして、こうして俺は学校の屋上のフェンスの外にいるんだろうか。
答えは簡単、俺は多分死にたがり、なんだ。
普段から死にたいわけではない。
別に他人に心配されたいわけでもない。
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