第4話 ~きっかけは思わぬところからやってくるようで~

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 首をかしげる俺はその疑問はさて置き、「そういえば……」と上半身を上げる。   「カルロッテのやつ絶対戻ってこいって言ってたけど、それっていつだよ。……やっておきたいゲームもあるし、5日後くらいでいいか」 「いや、遅すぎだ。明日には『ドワフリア』に戻ってもらうぞ。ところでベッドの下のこの本はなんだ? 女性がやけに胸を強調しているけど」 「エロ本に決まってんだろ。聞くまでもな………………え?」  俺は声のしたほう、ベッドの下を覗く。  カルロッテが、『俺の幼馴染がとんでもなく淫乱だった件(あいどくしょ)』を「うんしょ、うんしょ」と引っ張り出していた。  今にもページを開こうとしているカルロッテ。  俺は慌てて彼女をつまみ上げると言った。 「なんでいるんだよっ!? え? なんでなんでっ!?」 「後ろから付いてきたのだ。かなめのいるチキューという星に興味があってな。別にいいだろ、どうせ戻るんだしな。さ、エロ本とやらの続きを見るか。降ろすのだ、かなめ」 「ダメだ。あれは女性が読むと目が腐る呪いの書物だからやめておけ」  俺は足で『俺の幼馴染がとんでもなく淫乱な件』を蹴って、ベッドの下に押し入れる。 「そうなのか? なら止めたほうがよさそうだな」 「ああ。……しっかし、まさか逆異世界転移してくるとはな」  俺はカルロッテを机に立たせると、ベッドに座る。  疲労はあるものの、眠気は完全に吹き飛んでいた。    ――さて、どうしたものかね。
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