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梓side
今日から4日間、期末考査だ。テスト対策の勉強はしっかりやったつもりだ。でも、先週から城崎先生のことが心配で、勉強に身が入らなかったことが何日かあって少しだけ不安…。何もないといいんだけど……。学校に着いて、ホームルームの時間まで自習をする。そして15分後に担任の先生が来て、朝のホームルー厶が始まる。そしてすぐ、1時間目…最初のテストが始まった。監視の先生は城崎先生だった。やっぱりまだ顔色が悪い……。不安を抱えながらもテストを受ける。化学は少し苦手だ…でも、今のところ順調に解けている。そして最後の問題。やっぱり、難関私立校の最後の問題は難しい。後半も流石、難関校と思うほど難しいが最後の問題が1番きつかった。それでも何とか答えを導いて問題は全部解き終わった。残り時間は、見直しに使った。そしてチャイムが鳴り、化学のテストは終了した。先生を見ると…さっきより顔色が悪い気がした。テストを先生に渡し終え、号令をして1時間目が終了した。先生はさっさと教室を出ていってしまった。やっぱり…不安で仕方なかった。そして2時間目、3時間目、4時間目と流れてテストは終了。みんなが帰る中、俺は城崎先生のことが気になって職員室に寄ってから帰ることにした。ドアをノックして待っていると世界史の先生が出てきた。
「あら、維網君。どうしたの?帰らなくていいの?」
「…あ、あの…城崎先生…に用事があって……」
「城崎先生?ちょっと待っててね。」
そう言って、世界史先生は中に入っていった。そしてすぐに戻ってきた。
「あのね…城崎先生、保健室にいるみたいよ?」
「……え?」
保健室…?俺は嫌な予感がした。
「城崎先生、監視に行って帰ってきた時から具合悪そうで…3時間目の時に、職員室で倒れたみたい。その時、私も監視で職員室にいなかったから分かんないけど…でも、教頭先生に尋ねたら倒れた…って」
「……っ…そう…ですか……。ありがとうございました。」
「明日もテストだから、そろそろ帰った方がいいわよ。それじゃあ、またね。」
そう言って、先生はドアを閉めた。そして俺は、すぐに保健室に向かった。
「失礼します。」
保健の先生は、いなかった。ベッドのところにカーテンがかかっていて、カーテンを開けると城崎先生が眠っていた。顔は青ざめていて、うなされていた。
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