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遠行が終わり、午後7 時頃、Aというバス停で那緒はバスを降りた。
いくらか左足を引きずりながら、バス停の真向かいにある自宅へと向かう。
肩に掛けたリュックに、登校する時は着けていなかった、明治時代にあるようなデザインの懐中時計を模した黒のキーホルダーと、手のひらほどの長さの黒基調の丸筒が揺れている。
家に着き、二階にある自分の部屋に荷物を置くと、着替えもそこそこに、私服を放り込んだリュックを持って隣の妹の部屋へ。
妹は、すでに宿題を終わらせ、金色の鍵のストラップをつけたウエストポーチを身につけて那緒を待ち構えていた。
那緒「準備は?」
妹「万端!!」
那緒「よし。じゃあ、行こうか!」
妹「うん!」
那緒と妹は、部屋にある姿見の前に立ち、懐中時計を模したキーホルダーを
母「那緒ー!美羽ー!ご飯ー! 」
二人は顔を見合わせた。
那緒「...美羽、ご飯とお風呂、終わらせてからにしようか」
美羽「...そうだね」
那緒と美羽は、「今いくー!」と返事をして、着替えを持ち、階段を駆け下りた。
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