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美羽の部屋に入り、動きやすい格好に着替え出す。那緒は背中の中程まである髪をポニーテールにし、ジーパンにTシャツ、パーカー。美羽はショートパンツに長袖、フードつきポンチョ。髪は那緒に頭の両側でお団子にしてもらったが、1束ずつお団子から外れ、チャイナガールのような髪型になってしまっている。 那緒「でもさ、声で世界を調律ってのも、変な話だよね。もっと、こう、そういう装置があって、特定の人しか操作できないっていうのなら、物語でよくありそうだけど…」 美羽「えっと、人によって、調律に使うモノが違うんだっけ。あのお兄さんは、物理的な力で歪みのもとを直接消してたって言ってたけど……大変そうだね……」 那緒「それこそ、旅してまわったんだろうなぁ……。で、私たちの場合は声、と。」 美羽「話すだけでもいいけど、なるべく歌えって言ってたね」 那緒「お金は、行き来する世界のものに自動換算、あっちの情報ももらえるし、大きすぎる歪みはよってくるってのが心配だけど……生き物の形は滅多にないし、私たちの能力も底上げするって言ってたから、まぁ、なんとかなるでしょ」 こっそり持って上がったスニーカーとショートブーツを履く。 那緒「じゃあ、始めるよ」
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