郊外の喫茶店

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「ちょっと前に風邪をひいて病院に来たことがあったんですよ。そのときは変わった様子なかったんだけどなぁ」 「見つかるといいんだけど……」 「未だ嘗て発見されたことがないからな。死体すら」 「ちょっと! 縁起でもないこと言わないでよ!」  俺の言葉に声を荒げる。 「田居さん、落ち着いてください。殺されたと決まったわけではありませんよ」 「辻さん」 「こうして消える理由は不明ですが、殺害されたという話は聞いたことがありません」  宥めるように優しく言葉をかけた。流石は医者といったところだろうか。
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