教科書は何も教えてはくれない。

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そこに先生などいなくて。私の机の隣にきて問題を教えてくれていたのは。 「あ?誰が先生だよ。」昨日ボールを背中にぶつけたアイツだった。もっと悪く言うと私のパンツの色を正確に当てたアイツだった。 「あ、あ、…ありがとう…ございました。」 なんで、こんなやつに教えられていたのだろうか。 なんだがイライラしてきた。なぜイライラしたかって? 私の心をここ最近変にさせたのはアイツだからだ。 ぶっちゃけ名前なんて知らないけど、アイツはきっと変なやつだ。そう決めつけてしまっているので 不愉快だった。 キーンコーンカーンコーン チャイムがなって授業が終わった。 するとあいつに向かって一人の女子が近寄ってきた。 「京介、一緒に弁当食べよ?」 女子があいつに弁当を誘った。そして二人は教室を出てった。 「あの人女いるんだね。」突然一実が呟いた。 「一実、いつの間に…」 「ずっといたわよ。数学の時間、あなたたち、カップルみたいに近かったからなんか笑えたわ」 「うるさいわねぇ。私だってあいつに教わってるなんて気づかなかったのよ。」
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