教科書は何も教えてはくれない。

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私は気づかなかったのだが数学の時間は目の悪い人は席が前になるなど、通常の他の授業の時とは違って席が変わる人がちらほらいる。 彼は数日前の弁当の時間に大分私と距離がある席にいたので、隣の席になってるとは微塵も思っていなかったのだ。 不覚…一生の不覚…とはこういう時に渋く使うのだろうか。 こんなブルーな気持ちのまま放課後を迎え、私は家路を急いだ。 今日の夜はダンス教室のレッスンがあるのだ。 夕日が沈む頃、小走りで駅前のダンス教室へ向かった。 今日は前々からやっていた曲のサビの部分のダンスの練習である。予習はやって来たのだが、かなり難しい振り付けなので学校でのブルーな気持ちなど考える時間などなかった。 やることはちゃんとやりたい。と言うどこか若い闘争心が僅かながらあるのだろう。 熱狂的にハマってる訳ではないが、団体競技なので迷惑はかけたくないと言う闘争心である。
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