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もし、第2グランドと私がいる校舎の廊下が一つの会場ならば、ステージに歌ってる男子がいて、残りの部員たちはアリーナ席で、校舎の廊下で覗いてる私は2階席なのだろう。
アカペラで歌ってる男子は箒を部員に向けて煽っている。かなり盛り上がってる様子が2階席の私にも伝わった。だがしかし、私は視力が悪いので細かく彼の顔とかは全く分からない。
しかし、次の瞬間だった。
ステージの男子が箒を私に向けて煽ってきたのだ。
私はヤバい!気づかれた!と思い、窓から出している頭を一気に引っ込めてしゃがみこんだ。
何も悪いことをしてるわけじゃないのに、気分はかくれんぼに似ている。冷や汗が止まらなかった。
「あれ?結菜どうしたの??」
すると私の後ろから一実の声が聞こえてきた。
どうやら担任から頼まれた雑務をこなして戻ってきたらしい。
「ううん、少し涼んでただけだよ。なんでもない。練習戻ろっか!」
と気分を切り替えて私たちは練習に戻った。
練習中男子の歌ってた歌が頭から離れなかった。
部活が終わり一実と途中まで帰ったあと
夜道がなんだか怖くなって一人歌を歌って私は帰った
「優しさに甘えて~」
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