季節が私を変える

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キーンコーンカーンコーン 午後12時10分。4時間目の終了のチャイムがなった。 「はい。では今日の国語の授業はこれまで。」 先生の締めの一言でクラスの皆は一斉に教科書、ノートをしまい、すぐさま鞄の中から弁当を出す。 私のクラスの教室は他の教室と比べるとやたらさくらの木が見える。景色がいいので窓側で食べることにした。 クラスの皆は多少興奮気味。初めてのお昼の時間。私が思ってたより皆とってもフレンドリーで、朝心配してたボッチ問題など気にすることも無いほどみんなクラスが1つになって初めての食事を楽しんでいた。 私も私で一実と一緒にまだ話したことないクラスメイトに話しかけてワイワイ昼休みを楽しんでいた。 すると。 「皆さんこんにちはー!今学期初めてのお昼の放送の時間がやって参りました。短い時間ですが皆様の昼休みを少しでも盛り上げられるようにまた一年間よろしくお願いいたします!!! さぁさっそく今日一発目のリクエストナンバーはこちらだ!!!!」 放送委員のDJが明るい感じでmcをして曲を流し始めた。流れ始めた曲はどこかで聴いたことある曲だった。 「あ、このAメロ…」私はとっさに呟いてしまった。 「ん?結菜この曲知ってるの?」一実が私に聞いてくる。 「あ、うん、ちょっとね」 そう、流れていた曲は数日前第2グランドでテニス部の部員の男子が歌っていた曲である。つまり、朝iPodで聞いていた曲だ。 でも、私の聞いている曲とは少しヴァージョンが違ってダンサブルかつ、曲が長い。クラスメイトは知らない曲だったのか放送に耳を傾けず、クラスメイト同士で会話をしていた。 放送に耳を集中したのは多分私だけだと思った。そう思ってた。
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